お母ちゃん、うち、くたびれとんやけど?
なあ、お母ちゃん。
人の世話にならな、何にもできへんから、悲しいんは分かってるで。
思うように動かれへんから、イライラするんも分かっとるで。
ディサービスなんか行きとうない。
毎日家で好きにしとりたいんも分かっとるで。
長男ちゃんと一緒に引っ付いとりたいんも分かっとるで。
長男ちゃんが、一番大変なんも分かっとるで。
ほやけどなあ、うとらあかって、一生懸命やりくりして来とんやで。
八つ当たりするん辞めとくれえな。
あんたらあは、何にも知っとちゃない、って言うん辞めとくれえな。
あんたらあは、出たもんじゃさかい、って言うんも辞めとくれえな。
ウチかって、片道何時間かかって来とるか分かっとってんか?
姉ちゃんかって、妹かって、仕事しとんやで!
姉ちゃんは、おばあさんのこともあるし、忙しいんやで。
妹かって、仕事もあるし、民生委員もしとんやで!
正月かって、お母ちゃんの思うようにはならへんねんで!
頼むさかい、気まま言わんといとくれえな。
頼むさかい、悔やみごとや、人の悪口、言わんといとくれえな。
わしが死んだらええんこ?
とか、病院でも施設でも入れえや!
なんと言わんといとくれえな。
ほんまに、ほんな施設行っとくれ、言われたら、泣いて怒らんなんのやろ?
まんだまんだ、死にとうないんやろ?
優しい答えを期待して、めちゃくちゃ言わんといてえな。
みんなあ、できるだけのことしとんやで!
えらいんは、長男だけちゃうで!
ほら、一緒に住んどる長男が一番えらいやろけど、ちっとはうちらあの事も考えとくれえや!
もう、悲鳴上げてしまうで、終いには。
何かと言えば、ごてて悔やむ母に言いたい事です。