お菓子な日々

お菓子作り大好きなおばさんのブログです。

おとうさんが おとうさんになった日 長野ヒデ子・作 童心社

おとうさんて、いつお父さんになるのかしら?
 
お母さんが、いつ、お母さんになるのかはまあ、だいたいわかるよねえ。
 
赤ちゃんが生まれたときか、おなかに赤ちゃんが宿ったときか、
 
お医者さんや助産師さんに、
 
「おめでとうございます。あかちゃんがいますよ」
 
って言ってもらったときとかね。
 
でもねえ、お父さんて、赤ちゃん産まないよねえ。
 
そしたら、いつおとうさんになるの?
 
2年生の子どもたちに聞いてみた。
 
「20歳になったとき!!」
 
「結婚した時!!」
 
最後のほうに、
 
「赤ちゃんが生まれたとき!!」
 
って出てきた。
 
うんうん、いろいろ言ってもらってから、おもむろに本を取り出す。
 
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「おとうさんが おとうさんに なった日」
 
「おとうさんはね、うちで もうすぐ あかちゃんが 生まれるから
休暇を取ったんだよ
 
〝きゅかってなに?”
 
〝うん、おやすみをすることね”
 
「おとうさんと おかあさんは けっしんしたんだ。
かぞくみんなで いっしょに 赤ちゃんをむかえるんだ、
このうちでね」
 
何と、自宅出産です。
 
上に二人います。
 
男の子と、女のこと、それに猫もね。
 
おなかの赤ちゃんとおしゃべりもした。
赤ちゃんの生まれてくる絵本もいっぱい読んだ。
 
赤ちゃんの生まれてくる準備もして、お母さんはゆったりしてる。
 
「ねえ、おとうさん」
 
「おとうさんは、 いつ おとうさんに なったの」
 
「おとうさんは、どうして おとうさんになったって わかったの」
 
「おとうさんは、あかちゃんうまないのに、どうしてそうおもったの?
 
「おしえて、おしえて」
 
う~~ん、聞きたいねえ、うさママも。
 
おとうさんは話し始めた。
 
おとうさんがお父さんになった日のこと。
 
お兄ちゃんが生まれた日のこと。
 
あこちゃん(妹)が生まれた日のこと。
 
赤ちゃんを始めてだっこした時のこと...。
 
お母さんのおなかが痛くなってきた。
 
いよいよ出産が始まります。
 
助産婦さんがやってきました。
 
おばあちゃんも駆けつけてきました。
 
自宅出産を迎えた家族の様子が描かれていきます。
 
「オギャー! オギャー!」
 
「オギャー! オギャー!」
 
あかちゃんが うまれた! うまれた!
 
おとうさんに 赤ちゃんが渡されました。
 
おとうさんがだっこします。
 
お兄ちゃんとあこちゃんは、じっと赤ちゃんを見てます。
 
お母さんが赤ちゃんをだっこして、おっぱいをあげます。
 
お兄ちゃんとあこちゃんは、おとうさんにに抱かれて、赤ちゃんを見ます。
 
猫もじっとすわって赤ちゃんを観ます。
 
「おっぱいって いいね。
あかちゃんて いいね。
おかあさんて いいね。」
 
最後のページ、お父さんが掃除機をかけているいる近くで、御母さんは赤ちゃんをだっこ。
 
洗濯物は洗濯機からあふれ、台所ではあらいものが山盛り、ヤカンからは蒸気が噴き出し、お鍋からは何かが煮え立ってる様子。
 
お兄ちゃんは真っ黒けでおてつだい、あこちゃんは、掃除機のコードに引っかかってこけ、泣いてます。
 
猫は走り回ってます。
 
窓の外には洗濯物が風になびいています。
 
出産後の、家庭の一コマが楽しく描かれ、バタバタした日常の中のほのぼのとした温かさが漂っています。
 
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子どもたち、家庭での出産なんて知らないでしょうねえ。
 
私も病院出産。
 
わが夫、産後の家事もやらなかったなあ...。
もちろん、子供の世話もねえ。
 
時代が変わったのかなあ...。
 
うらやましくもある家庭の一コマでした。