のぼれ のぼれ かなお けいこ作 福音館書店
先日、図書館で、「科学絵本を楽しむ」という学習会があり、講師は
科学絵本作家の金尾恵子さん。
福音館書店から科学絵本を何冊か出しておられます。
金尾さんは、科学絵本を描くにあたって、現地に出かけ、何時間も、
何日も観察なさるそうです
また、実際に飼育できるものは自宅で飼育なさっ照るとおっしゃってました。
実際に観察なさったときのデッサン夫スケッチブックを見せていただきまし
たが、じつに細かく、正確にかいておられます。
絵本を作るためのたたき台も、何冊どころか、十冊以上になるのでは?
と思うくらいの下書きの本がありました。
下書きしては出版社に贈り、また送り返され、打つ合わせて
やりなおし...で、1冊出るのに何年と係るそうです。
この、「のぼれ のぼれ」も 自然の中でのヤドカリが宿になる貝殻を探す
様子や、砂浜に潜り込んでいる様子を話してくださいました。
ヤドカリは、自分が気に入ったを手に入れるためには、気に入った貝を
宿としている相手を見つけると、貝と貝をぶつけて戦い、奪い取るそうです。
じたくでしいくなさってると、貝をぶつけるガン!!ガン!!という音が
聞こえるそうです。
この絵本にはやどかりが大きな石を見つけては登って下りて、
登って下りて...落ちても落ちてもまたやってるそうです。
そういうお話を伺って、改めてこの本の絵を見ると、まるで自分もヤドカリ
になって、石を上ったり、転がり落ちたりしてるような気分になりました。
先頭のヤドカリが石のてっぺんについて、これ以上登れなくなっても、
後ろのヤドカリは進むのをやめず、先頭のヤドカリの上に次々と登っていきます。
で、みんな一緒にごろん、ごろん、ごっろ~~ん、と転がり落ちる。
最後の絵は、ヤドカリさんたちがみんなで笑ってる絵。
そして、
わーっはっはっはっ はつはっはっはっ
あー おもしろかった
また のぼろ
という言葉で終わっています。
ヤドカリがどんどん登って、先頭のヤドカリの上にのぼり、落ちそうになる
場面にくると、子供たち、目を真ん丸にして、身を乗り出してみています。
ごろん ごろんと落ちる場面では、いっしょにごろ~~ん、といってた子もいました。
最後の場面ではみんな満面の笑顔。
読んでる私も、ものすごく楽しかったです。
これ、0,1,2歳用の絵本ですが、十分小学生に行けますねえ。
大人でも面白い。
今日のお話し会も、至福の時間でした。
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