母の現状と不安
実家への帰途、昔、安寿さん(尼さん)は住んでおられた辺りに、枝垂桜が見事に咲いていました。
麦畑には、青々と麦が育っています。
水仙やチューリップなども、カラフルに咲き乱れていました。
実家の前栽には、牡丹のつぼみが膨らんでいます。
裏庭には菖蒲の蕾も膨らんで、紫の花がもうすぐ咲きます。
裏庭には、赤いボケの花も咲いていました。
燕もおとづれて、巣作りを始めています。
昨日実家に着いたのは午後1時前。
母は寝ていました。
「お母ちゃん、どうなん?寝とんか?
ご飯は?」
と声をかけると、
「朝が遅かったんじゃえ。晩と一緒でええわ。」
と、うつらうつらしています。
しばらくして、トイレに行きたいと言うので、起こして、車椅子に乗せ、トイレに行こうとしたら、縁側から、前栽を見る、と言います。
縁側のガラス中を開け、前栽を見ながら、
「お母ちゃん、牡丹が蕾つけとるで。」
「ツバメが来とるで。」
「知っとるって~。」
「良い天気やなあ。散歩しっちゃないか?」
「もう行ってきた。」
「え?長男ちゃんと行って来たんか?」
「違うって。一人で行って来た。」
「車椅子で一人でか?」
「そうや。」
そんなわけがないんです。
車椅子で一人で動けるわけはないんです。
「長男ちゃんは?」
「さあ、どっか行っちゃったんかなあ?」
「どこにおるんじゃえ?」
あんまる言うので、裏庭に見にいきましたがいません。
そしたら、二階から、
「何じゃえ?」
と、弟の声。
もう、長男ちゃん、長男ちゃんです。
昨夜も、食事は豆ご飯を食べただけ。
食後すぐに横になりました。
うさママ、片付けの後、朝食の用意をして、溜まってたレシートウィ家計簿につけてると、母の嫌味。
「うち来てまで仕事せんなんのやったら、来てもらわんでも良い。他のもんがしてくれるで。」
とか、
「わしが死んだらええんやで。」
ほんまやりにくいです。
いじけると寝ません。
薬飲んでもらっても寝ません。
朝も早くから、
「もう、起きるんこ?もう起きるんこ?」
とうるさいこと!
夜中もよくわからんことを色々言います。
姉から連絡があり、やはり食欲も落ちていて、理解力も落ちているとのこと。
ディに行くことも、毎回嫌がります。
「わし、ねとったらあかんこ?」
とか、
長男に、
「わし、背中に負うて、連れて行けや。」
「そこらへんに置いとけや!」
「長男ちゃんのねきに、ずっとおりたい。」
「どっこも行きたない。」
姉と連絡を取り合うと、心臓も腎臓も、もう限界がきている。いつ何があってもお菓子ない、とお医者さんから今日も言われたと。
すでに覚悟の上ですが、やはり、頑張れるだけは頑張って欲しいですねえ。
後どのくらい、母と過ごせるかわかりませんが、家族で支えあって、できる範囲のことをしたいです。